呼吸器のよくある病気
呼吸器感染症
ウイルスや細菌などの病原体が鼻やのど、気管支、肺などの呼吸器に感染して炎症を起こす病気の総称です。代表的なものには、かぜ、インフルエンザ、気管支炎、肺炎などがあります。
主な症状としては、咳、痰、発熱、のどの痛み、鼻水、鼻づまり、倦怠感などがあります。多くの場合は数日から1週間ほどで改善しますが、症状が長引いたり悪化したりする場合には、気管支炎や肺炎などに進行している可能性もあります。特に高齢の方や基礎疾患のある方では重症化することもあるため、発熱や咳が続く場合には医療機関での診察が大切です。
肺がん
肺の細胞が異常に増殖することで発生するがんです。日本でも患者数の多いがんの一つであり、特に喫煙は肺がんの最も重要な危険因子とされています。肺がんは初期の段階では症状が現れにくいことが多く、咳、血痰、胸の痛み、息切れなどの症状が出たときには進行している場合もあります。そのため、早期発見のためには定期的な検診や画像検査が重要とされています。
治療は、がんの種類や進行度に応じて手術、放射線治療、薬物療法(抗がん剤、分子標的薬、免疫療法など)を組み合わせて行われます。
肺気腫(COPD)
喫煙による慢性的な炎症によって肺の既存構造が破壊され、呼吸がしづらくなる病気です。
代表的な症状は、歩いたときや階段を上ったときの息切れ、慢性的な咳や痰などです。初期の段階では症状が軽く見過ごされることもありますが、病気が進行すると呼吸困難が強くなり、日常生活に支障をきたすことがあります。禁煙や薬物療法、在宅酸素療法などを行うことで症状の改善が期待されますが、出来上がってしまった肺構造の変化を直すことは難しく、禁煙を早めに始めることが重要です。
間質性肺炎
間質性肺炎は、肺の内部にある「間質」と呼ばれる部分に炎症による線維化が起こる病気です。肺の線維化は酸素の取り込みが低下を招き、また肺活量が低下にもつながります。
主な症状は、動いた時の咳や息切れで、進行すると呼吸困難で、日常生活に影響が出るようになります。
原因はさまざまで、自己免疫疾患、薬剤、環境要因などが関係することもありますが、原因が特定できない場合も多くあります
気管支喘息
気管支喘息は、気道に慢性的な炎症が起こり、さまざまな刺激によって気道が狭くなることで発作的に咳や息苦しさが起こる病気です。ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音(喘鳴)や咳、痰、息苦しさなどの症状がみられ、特に夜間や早朝に症状が悪化しやすいという特徴があります。
適切な治療を継続することで、症状をコントロールしながら日常生活を送ることが可能です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が何度も止まる、または弱くなる病気です。大きないびきや日中の強い眠気が代表的な症状です。
睡眠中に低酸素状態が繰り返されることで、高血圧、心臓病、脳卒中などの生活習慣病と関連することが知られています。また、日中の眠気によって仕事や日常生活に支障が出ることもあります。適切な検査を行い、必要に応じてCPAP療法などの治療を行うことで症状の改善が期待できます。